欠けるものが無い。過ぎたるものも無い。洗練、優雅、そして精緻。あるいは完璧と呼ぶに相応しい美しさ。(2023年3月|榮川酒造) - fukunomo(フクノモ) ~福島からあなたへ 美酒と美肴のマリアージュ~

欠けるものが無い。過ぎたるものも無い。洗練、優雅、そして精緻。あるいは完璧と呼ぶに相応しい美しさ。(2023年3月|榮川酒造)

今月も福島県在住のfukunomo愛好家である林 智裕さんが、fukunomoを体験しての感想&紹介をレポートしてくださいました!

【連載第55回目】

[Sophisticated]、あるいは[Perfect]──。

榮川への賛辞は尽きない。

欠けるものが無い。そして、過ぎたるものもない。

気品に満ちた淡い「香気」、瑞々しくも柔らかな口当たり。

円熟の旨味から溢れる、とめどない温もりと寛ぎ。

後味は甘くしなやかな、抱擁の残り香のような余韻が続く。

洗練、優雅、精緻。あるいは[完璧]と呼ぶに相応しい美しさ。

■今月の美酒

・榮川 純米吟醸原酒 <福島県耶麻郡磐梯町/榮川酒造株式会社>

軽やかさと複雑さを併せ持つ一本。
香りと五味のバランスがよく、後味がきれいです。
お肉料理や天麩羅など、脂っこいものにも美味しく合わせられます。

今回のお酒は、磐梯町の榮川酒造。福島県内きっての大手酒造でもあり、古くから多くの県民に愛されてきた酒蔵の一つです。お酒の魅力を競う数々の大会で受賞歴を持ち、日本名門酒会企画の「立春朝搾り」も任される名門。アメリカの大手航空会社・デルタ航空からは、機内サービスの日本酒としても採用されています。かつて若き日の、お酒を覚えたての私が初めて「旨い!」と心の底から感じた、思い入れある蔵元でもありました。

福島の酒は、その多くが芳醇、爽味、淡麗、旨口、円熟が絶妙なバランスで協演する、オールマイティな味わいが特徴と言われています。雑味を「切り捨てる」というより「旨味へ変えて活かす」技に長けており、そこに香り、甘味、苦味、酸味、口当たりといった要素が絡み合う。いわば、1本のお酒の中で複雑な「ペアリング」「マリアージュ」が成立しているようなイメージでしょうか。

こうした「福島の酒」の特徴が一際強く体現されているのが榮川の酒。そのため、私は榮川を[The Fukushima]とでも称すべき「福島の酒の代表格」のように位置付けています。

「欠けるものが無い。過ぎたるものも無い。洗練、優雅、そして精緻。あるいは完璧と呼ぶに相応しい美しさ」と称すべき美酒には、芳醇、爽味、淡麗、旨口、円熟。それを為す甘味、苦味、酸味などあらゆる日本酒を表現する味の要素が絶妙のバランスで絡み合っています。全国津々浦々の日本酒の味や特性を比較するための理想的な基準、いわばモノサシにさえ成り得る稀有な存在と言えるでしょう。

それでは今回も最初にfukunomoさんからの前情報無しで、このお酒のペアリングを私なりに考えていきますね。

勝手にペアリングを考えてみた

誰が何と言おうと、私にとっての榮川は「あらゆる酒の原点」であり、王道of王道。もっとも、全国的にはそういう位置付けは灘とか伏見の酒が採用されることが多いのかもしれないけど。しかし、そのくらい完成度が高い理想的な「福島の酒」。

まず、あまりにも完璧なバランス過ぎて「合わないものを探すことが困難」だね、これは。

名門の貫禄を感じさせてくれる。

乾杯酒から食中酒までこなすオールラウンダーだけど、特に「寛ぎ」「温もり」を感じさせる味との相性が絶品。ちびちび飲みながら食べたくなったのは、まず焼鳥かな。王道の味わいを魅せてくれる日本酒に、おつまみの王道とも言える焼鳥。炙りの香ばしさ、肉汁の旨味、それらがお酒の旨味と共鳴してくれること請け合い。正肉以外の砂肝とかハツ、ナンコツ、お好きな方ならレバーも美味しくしてくれそう。

魚にも、割と万能に合ってくれると思う。「寛ぎ」「温もり」というポイントから、特に煮魚や焼き魚など火を入れた料理との相性が抜群だね。

刺身の場合、白身だと淡い香りがお酒の上品な香りと良くマッチしてくれそう。赤身や光物だと、お酒の円熟した旨味が生臭さを少し抑えつつ、魚の旨味を上手に引き出してくれると思う。あと、赤身や光物の場合は少し炙ってタタキにすれば、香ばしさが加わって更に良いんじゃないかな。想像しただけで、うわ、絶対美味しいやつだソレ。

魚介類の場合、敢えて「合わないものを探す」とすれば、あまりに極端な個性やクセがある刺激物くらいじゃないかな。たとえばホヤなんかの場合、合わなくもないけど、他のお酒の方がよりベターかなとは思う。でも、本当に「敢えて言えば」の次元。

あと、味噌や醤油類など発酵系の味わいにも全般的に盤石だね。当然、チーズなども合う。ブルーチーズくらいのクセがあっても大丈夫だし、ナッティな風味のもの、コンテとかグリエール、ミモレットなどはチーズ特有の風味と榮川の香りが上手くリンクして絶対美味しいはず。

あと、今回のお酒には、少しだけライムを絞ったようなビターも感じさせてくれるので、ここに僅かな酸味を加えてあげるとアクセントになると思う。酢の物とか良いかも。

…という感じに、だいたい何を合わせても美味しいので、想像しているだけでお腹減ってくるよ。

ではいよいよ、fukunomoのセットとペアリングを合わせていきます!

■今月のマリアージュ/ペアリングセット

・やまと豚のやわらか黒糖角煮
 <福島県田村市/ハム工房都路>

・老舗味噌屋の会津大葉みそ漬油揚
 <福島県会津若松市/会津天宝醸造>

・フレッシュピクルス&ジュレ
 <福島県磐梯町/ばんだいファーム>

・磐梯豆 あげ塩
 <福島県郡山市/まめや>

・喜多方ラーメン
 <福島県喜多方市/喜多方らーめん本舗>

・やまと豚のやわらか黒糖角煮 <福島県田村市/ハム工房都路>

最初は、田村市のハム工房都路から「やわらか黒糖角煮」。すっかり定番のハム工房都路さんですが、今回の角煮は初めての実食です。

温めて食べてみると、これがもう、とにかく肉が旨い!味がよく沁みているのにベタ付かない。黒糖の甘さが絶妙。なんというか、おいしすぎる。ちょっとビックリですね。

fukunomoからのコメントを読むと、『この商品単体でおいしすぎてマリアージュするお酒と出逢うまで出せなかった品』なるほど。

いやこれ、大袈裟じゃなく本当に言葉通りですね。私の「おいしすぎる」って言葉は、この解説読む前にメモに率直に書いていた感想そのまんま同じなんですけど。このおつまみがついて来るだけで、今月号のfukunomo買う甲斐あるんじゃないですか??

これを『榮川』に合わせてみると、すさまじい旨味が口いっぱいに広まった上、すこぶるジューシーに!口の中で肉汁が爆発したような感覚で、あまりに強い旨味にクラクラします。しかも、脂と黒糖の優しい甘さが『榮川』のまろやかさ、柔らかさと共鳴して、これも絶妙。

いや、これもう1品目から優勝です優勝。今月号のfukunomo、買いですね!

・老舗味噌屋の会津大葉みそ漬油揚 <福島県会津若松市/会津天宝醸造>

続いては、会津天宝から大葉味噌漬け油揚げ。

fukunomoからのコメント:『味噌メーカーが手掛けるだけあって、しょっぱすぎず旨味溢れる味噌漬け。フライパンで焼き目をつけてお召し上がりください』

来ましたねコレ!プライベートでも大好きな商品です。

まさに盤石のペアリングとしてイメージした味噌。しかも、それを「炙る」と来たわけですから榮川に合わない訳がありません!

味噌の甘さとピリ辛さ、広がる旨味、大葉と油揚げを炙った香ばしさ。実にたまりませんねえ。これだけでも今月のメインの1品に出来そうな勢いですが、今月のfukunomoってさっきの角煮とこの油揚げ、本当に両方入ってるんですか?? やっぱりお得が過ぎる…!

・フレッシュピクルス&ジュレ <福島県磐梯町/ばんだいファーム>

続いては、ばんだいファームさんからピクルスジュレ。

そうそう!特に上記二つの美味しすぎるおつまみの後の、ここでちょうど酸味が欲しかったところです。今月のfukunomoペアリング、特に冴えてます。

しかもコレ、酸味のみならずピクルスの野菜それぞれの鮮やかな風味と食感がメリハリ効いていて単品でも充分に美味しい。お酒と合わせると、事前の予想通りお酒のライムに似たほのかなビター風味が引き出されて、非常に良いアクセントになります。

fukunomoからのコメントによれば、『蔵のある磐梯町おなじみのメーカーさん。杜氏が「酸味はどうかな…」と言いつつ試してみたところ、意外と良いとの評価でした』いや、そうでしょうとも! 特に角煮、油揚げの後に合わせれば、お酒のみならずおつまみ同士のペアリングまで成立してしまうわけですから。

・磐梯豆 あげ塩 <福島県郡山市/まめや>

次は、まめやさんから「磐梯豆 あげ塩」。

サクサクと香ばしく、軽快な食感と甘さ。そして塩気が効いた素材の旨味。

fukunomoからのコメント:『「塩で呑む」の上記互換的イメージ。香ばしさと油感もお酒に合う要素かも』

これは確かにコメント通り。あまりにもお酒に合う塩気に、やみつきで手が止まらなくなります。榮川、塩気との相性も本当に良いですね。

さらに、こんなに美味しいのに食べ応えもあって一度に食べきれないくらい。美味しいおつまみがお腹いっぱい堪能できます。

・喜多方ラーメン あっさり醤油味 <福島県喜多方市/喜多方らーめん本舗>

最後は、福島の名物ラーメンとして古くから名高い喜多方ラーメン!

福島名物が自宅で堪能できるのは、やっぱり幸せですね。

それにしても今回のfukunomo、ちょっとお酒もおつまみも、質・量ともに豪華過ぎやしませんか…?

fukunomoからのコメント:『シメに!と思ったのですがスープが美味しく更にお酒が進む結果に…麺ですが立派なおつまみとしてイケます』。

確かに。これも醤油ベースのスープと考えれば、榮川とのペアリングに合わないわけがありません。

実食してみると、味わいとしてお酒に合う!美味しい!はもちろんのこと、熱々の醤油味スープによって、温度変化と共にお酒にグラデーションある味わいが生まれます。ペアリングは、こうして温度まで意識すると更に奥深く楽しめます。

そしてもちろん、麺も美味しい。特に喜多方ラーメンは「寛ぎ」「温もり」を感じさせる、どこか懐かしさを感じさせる素朴なテイスト。いや、これは絶品ペアリングですね!


今回もご紹介させて頂いたfukunomo。もし良ければ、みなさまご一緒に楽しみませんか?

fukunomoは美味しい!楽しい!はもちろんのこと、新型コロナウイルスでの影響から立ち直ろうとする福島県内の酒蔵さんやおつまみの企業さんを応援する一面もあります。ぜひご利用頂ければ幸いです。

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特別枠 申込期限2023年3月23日(木)まで

ぜひこの機会にお申込みください。お待ちしています。(*´▽`*)