地元民に愛される秘蔵の地酒、いただきます!~fukunomo愛好家 林さんの今月の酒語り(2019年1月号|大谷忠吉本店)

今月のお酒は「特別純米 登龍 29BY」

今月も福島県在住のfukunomo愛好家である林 智裕さん(@Nonbeekaeru)が、fukunomoを体験しての感想および紹介文を寄稿してくださいました!

今月のお酒は、白河市の米、水、人で作るまさに『地酒』。大谷忠吉本店の『特別純米 登龍 29BY』です。
マリアージュも、県南地域のバリエーション豊かなおつまみたちが揃いました。新年1本目のレビュー、どうぞご覧ください!

※写真はfukunomo編集部撮影のものとなります。

【連載第15回目】

新年あけましておめでとうございます! 昨年中は福島のお酒をご愛飲いただいてありがとうございました♪ 本年もぜひぜひ、お楽しみ頂きますようお願い申し上げます。(*^▽^*)

さて、新春最初のfukunomoからお届けするお酒は、県南の白河市、大谷忠吉本店さんのお酒。
大谷忠吉本店さんと言えば、地元では「白陽(はくよう)」の銘柄で知られる地酒の蔵で、白河を代表する銘柄の一つです。
その味わいは、新潟の越後杜氏を思わせるような、いわゆる「辛口」さを感じるキレの強さと心地良い酸味。引き際に残る深く熟成感ある芳醇な旨味。
福島県の日本酒は国際的なコンクールでの受賞や鑑評会金賞獲得数の多さが注目されやすいのですが、実は、それだけが魅力ではありません。今までもこのfukunomoでご紹介してきた、地元民に愛される秘蔵の地酒の数々。そして同じ県内とは思えないほどの味わいの多様性もまた、魅力の一つです。

その中でも「白陽」などに見られるキレの強い味わいは、福島では特に県南のお酒に多く見られてきた特徴でもありました。カツオの刺身などの強い匂いと味わいのおつまみの臭みを切り、旨さを引き立てて合わせてくれる。白身魚などの淡泊な味わいにも凛とした華を添える。とてもとても魅力的な味わいであり、私も大好物です。(笑)

しかしながら最近の福島のお酒は、すでに十分過ぎる既存の美味しさだけに満足せず、さらに広がりと進化を続けています。鑑評会などで高評価を叩き出し続ける技術の裏付けを使い、それぞれの蔵からさらに進化した、新しく多様な味わいが生み出されてきているのです!
そうした動きが、ただでさえ多様な味わいが百花繚乱の福島の酒にさらなる厚みと広がり、新しさを造り出し、非常に面白いことになってきています。

今回お届けする大谷忠吉本店さんの「特別純米酒『登龍(とりゅう)』」もまた、そうしたお酒のひとつ。新しい可能性を追求したお酒の一つです。

…当然ながら、そういうお酒の数量は限られており入手が難しいのは今回もおなじ。またしても、通の方々が苦労して手に入れない限り味わえなかったお酒のお届けです。新年早々、fukunomo。やりますな。

さっそく封を開けてグラスに注ぐと、ややうす濁り感が漂う見た目。
口に含むと、青りんごをすりおろしたようなフレッシュな香りと、ライムにも似た酸味と僅かなほろ苦さ。それからやや遅れて感じる、ややスパイシーな黒胡椒のような味わい。なめし皮の匂い。長期熟成させて角が取れたウィスキーのような、ウッディでまろやかな口当たり。

なんだ、これは。。。めちゃ美味しいんですけど!!

飲み口が、ライトボディのウィスキーをストレートで飲んでいる感覚に近い。
ウィスキーにしてはフレッシュだけれども、この円熟感。あるいは、このほのかな甘さを考えるとアルコールの強さを抑えたブランデー、長年寝かせた赤ワインにも近いかもしれない。日本酒で、こんな味わいができるなんて…。
特に、この口当たりと鼻に抜ける陶酔のまろやかな香りは、まさに熟成させた洋酒のそれに近い感覚。
しかし、あくまでも味わいは重すぎず、爽やかな飲み口と香りも両立されている。矛盾するようだけれどもスッキリとしていて、ちゃんと食中酒として相応しくもある。
これは面白いお酒だね…。おつまみ合わせる前に随分減らしてしまった。(笑)

さて、ここにいよいよ今月のおつまみを合わせてみます。

今月のマリアージュ/ペアリングセットは


・出汁入り鍋干物 秋鮭
・クワトロフォルマッジ
・バジル de 青豆
・柏屋薄皮饅頭
・大谷忠吉本店の酒粕

最初に合わせるのは、メインとなる「鍋干物」、秋鮭切り身干し

ただの鮭だとあなどるなかれ。漬け込んでいるツユをベースに鍋物にしてみると…。

鮭の身がしっかり詰まっていて、ふわっふわ。脂ものっていて、とっても美味しい!自宅にあったエノキとセリを合わせて煮込んだら、より美味しく食べられました。
やっぱり、この季節には鍋物が合いますね。この鮭の旨味が登龍の中にあるお米の旨さと合わさって、ものすごく上等な鮭粥を食べているかのような感覚になります。身体に沁みる感覚がありますねー…。
お好みで、一緒についてくる酒粕も合わせてあげると味わいにさらに一味加わりますし、身体もより温まっておすすめですよ♪

つづいては、白河市、ステラフーズさんの無添加イタリアンピザクワトロフォルマッジ

知る人ぞ知る、高級イタリアン食材の名店からのお届けです。使われている素材がとても贅沢で、見た目以上に結構お高い逸品なのです。。。
ここのピザに使われているチーズは、そのままおつまみとして食べてもとっても美味しいほど濃厚な味わいを贅沢に使っているために、焼き上げたときのチーズの香りが本当にすごい。なかでも特に、ブルーチーズの風味がかなりのインパクトを誇ります。
そこに合わせる、登龍
木樽で長年の熟成を重ねたかのような円熟の風味と爽やかさを併せ持つこのお酒は、この強い味わいのピザを軽やかに受け入れながらも、後からくる酒の芳醇なコク味がガッチリ捉えて離さない
加えて、ピザとチーズのものすごく強い香りと味わいがお酒の熟感とが絡み合って、それらが互いに高め合って、ギューーーー・・・っと込みあがるかのような陶酔を与えつつも、味わいの最後には不思議なくらいに口の中をすっきりと爽やかにリセットさせてしまう。
もたれにくい。

これは、なんて面白い。

こんなにも強いブルーチーズの風味が、こんなにも綺麗に調和されるなんて。それを、日本酒がやってのけるだなんて。まさに、福島の酒の新しい可能性を開拓している! というのは決して過言ではないでしょう。
そしてこの酒に、この高級ピザを合わせてきたという意図も、おそらくそれを感じさせたかったのかもしれません。

そこに、さらに合わせる棚倉町の「バジル de 青豆」

バジル風味がしっかりと効いたお豆腐ですが、言うまでもなくこのピザと合わせるとさらに風味が強化されます。
芳醇な香りと味わいを強化させると同時に、豆腐のひんやりとしたのど越しが登龍のもう一つの魅力、爽やかさの方もさらに引き出してくれて、それぞれの魅力が同時に高められていきます。よく、こんなに取って付けたかと思うほど都合のよいおつまみが福島県産品で用意できましたね…。(笑) これ見つけたの、すごい。。。

 

最後の〆に合わせるのは福島銘菓として言わずと知れた、柏屋の「薄皮饅頭」。

たっぷりのこしあんが、あんこ好きにはたまりません!
ウィスキーにチョコレートを合わせるような感覚で楽しむことができます。

今年も新年早々なんとも面白い、美味しい出会いに恵まれてしまいました
こんなにすごいお酒なのに、造り手に言わせればまだ進化の過程だという「登龍」。これからのさらなる飛躍に期待がふくらみますね!

ではでは、あらためまして、今年もよろしくお願いします。ご一緒に、福島の美味しい秘蔵のお酒とおつまみを楽しんでいきましょう♪ (*´ω`*)

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